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八木 敏明; 日馬 康雄; 伊藤 政幸; 岡田 漱平; 吉川 正人; 吉田 健三
JAERI-M 83-072, 35 Pages, 1983/05
ゴム材料を、LOCA模擬環境に暴すと著しく吸水膨潤し、それが原因となって機械的性質、電気的性質が低下することがある。この現象には、放射線、熱、スプレイ液組成、ゴムの種類、配合など、種々の因子が関係している。本報は、組成、配合の判った各種のゴム材料を沸騰しているスプレイ液(水または薬液)に浸潰した際の、吸水膨潤率を測定し、あらかじめゴム材料に与えて置いた放射線劣化および熱劣化との関係を明らかにしたものである。試験した8種類のゴム材料は、放射線量が増すと、顕著な膨潤を示すようになる。また、薬液中にくらべ、沸騰水中の膨潤は約2倍大きい。ネオプレンとハイパロンのあるものは、膨潤率が最大になる線量が存在し、それ以上照射すると逆に膨潤率が減少する。真空中で照射した試料の膨潤は著しく低くなり、酸化劣化反応が膨潤現象に密接に関連していることをうかがわせている。